胃の働きには、大きく分けて4つの段階があります。
その4つの段階を経由してから、食べた物は、十二指腸へと送り出されています。
健康な胃の働きについて、段階を踏まえて説明します。
1.口から食べ物が入ると、胃の上の部分が広がります。
口から入った食べ物は、食道を通り、胃へと送られていきます。
そのとき、胃では食べ物を受けとる働きをするため、胃の上の部分が広がるのです。
2.胃液が分泌されます。
食べ物を胃で受け取、胃に入ると胃の内部が反応します。
すると、胃壁に存在する分泌腺から胃液が分泌されます。
3.胃液と食べ物が混ぜ合わされます。
胃壁に存在する分泌腺から胃液が分泌されると、食べ物と胃液を混ぜようとして胃が働きます。
そのとき、胃は波打つような動きをして、胃液と食べ物を混ぜ合わせていきます。
4.十二指腸へ食べ物を送り出します。
胃液と食べ物が十分に混ぜ合わせ粥状になったら、胃の下の部分から十二指腸へと送り出していきます。
胃痛や胃もたれを感じて医療機関を受診したとしても、異常がみられない人は多いです。
日本人の約4人に1人がこのような症状に悩んでいるという調査結果もあります。
このような胃の異常がないにもかかわらず、不快を感じている状態のことを「機能性ディスペプシア」といわれています。
日本において「神経性胃炎」や「慢性胃炎」とよばれてきた症状のことです。
この機能性ディスペプシアの場合、胃の働きに異常が現れます。
まずは、口から入った食べ物が胃へと送られてきたときに、胃の上部が広がりません。
そのため、少量を食べただけでも満腹だと感じる「早期満腹感」となったり、胃液と食べ物が混ざり合う「蠕動運動」が低下して「胃もたれ」を起こす可能性があります。
他にも、胃液に含有する胃酸によって胃や十二指腸を刺激され「みぞおちの痛み」などの症状を引き起こすこともあります。
これらの症状が複数みられるのが、機能性ディスペプシアの特徴です。
しかし、この機能性ディスペプシアになる原因は、はっきりとは解明されていません。
ただ、胃の働きと自律神経が関係しているため、ストレスよって自律神経の働きに異常をきたすことで、胃の働きにも悪い影響となるのではないかとされています。
胃痛や胃もたれを感じるとき、医療機関へかかる前にまず、胃に負担をかけないような生活へ改善してみてください。
では、胃に負担をかけないような生活はどんなものなのか紹介します。
■食生活を改善します。
食べ物を30回以上噛むようにします。
食べ過ぎに注意して、食べる量は腹八分目にします。
食後は、30分程度の休憩をします。
休憩することで、胃の働きをサポートします。
■十分な睡眠をします。
胃の働きと自律神経は関係があります。
そのため、十分な睡眠をすることで、自律神経の乱れを改善することが大切です。
■ストレス軽減できるようにします。
ストレスを感じることで自律神経の働きが異常をきたします。
すると、胃の働きと関係があるために、胃の働きにも悪影響を及ぼします。
そうならないためにも、気分転換をしてストレスを解消するように心がけることが大切です。
■喫煙者は禁煙します。
喫煙をすることで、胃の血流を悪くさせています。
胃の働きにも悪影響を及ぼしています。
そのため、禁煙をするだけも胃への負担は軽くなります。
生活改善をしても1週間以上、胃痛や胃もたれなどの症状が続くときは、消化器科を受診することをおすすめします。
専門医に受診すると、原因を調べる検査が行われます。
検査は内視鏡を用いた検査によって、胃の状態を調べます。
その検査結果によって「胃潰瘍」や「胃がん」もしくは、「機能性ディスペプシア」など胃の病気だと診断されます。
「胃潰瘍」や「胃がん」などの場合は、すぐに治療がすすめられます。
機能性ディスペプシアの場合、内視鏡検査では異常がみつかりません。
そのときは、医師の指示をよく聞いて、自分の症状を理解することが大切です。
医師の話を聞いたことで納得や安心し、およそ30%程度の人は、症状が治ります。
胃痛や胃もたれなどの症状が治まらない人は、薬物療法などが行われます。
個人差がありますが、2週間程度で症状が改善されていき、最終的にはおよそ90%以上の人が症状が治まるとされています。
ストレスによる症状が強いときは、抗不安薬を併用することで効果が期待できます。